HEHCSおよびHEHCSプラント・クラスター

「HEHCS」および「HEHCSプラント・クラスター」

HEHCSプラント・クラスターの概略図
   
HEHCSプラント・クラスター概要

 
SUMMARY
                      
 食糧問題の根源にある「酸化と腐敗」という問題を同時に解決可能な「高エネルギー水素統御システム:HEHCS」は、日本において大量に廃棄される野菜や未利用魚、米などを原料として、全く新しい概念である「栄養資源」をローコストに大量に生産し、激甚災害や有事などに備えて、最小限環境負荷で輸送・備蓄保管することを可能にする唯一のイノベーティブなシステムです。

 世界的な食糧不足により、あらゆる食糧・飼料の価格が、長期間にわたり世界的に上昇していくトレンドにおいて、「HEHCS」生産物である「栄養資源」には、日本国内においてはもちろん、世界的にも極めて強い競争優位性があります。 

「HEHCS」生産物は、全く新しい概念である「栄養資源」として、2次産業である食品加工業の最上流に位置し、さまざまな食品加工製品のなかにこれを組み込んで、これまでにない全く新たな価値を生み出すことができます。したがって、わが国にあっては「高エネルギー水素統御システム:HEHCS」は、「強靱な6次産業の創発」の実現のための、真にイノベーティブなシステムでもあると考えられます。

 日本デジタルバイオサイエンス株式会社 JDBS Inc.は「HEHCS」の研究開発用デモ機を完成・進化させるとともに、「点を線に、線を面に」を合い言葉に、政財産官学民の、社会の幅広い個人・企業・団体との「モデル事業システム」による協働を通して「HEHCSプラント・クラスター」の広範な社会実装を速やかに実現し、日本の食物自給率の低さ、食糧廃棄・食品ロス問題、食糧安全保障問題、および世界の飢餓問題などの社会的な課題の解決に貢献してまいります。


食糧安全保障問題と1次産業の諸課題

1.日本の食物自給率

日本の食物自給率は38%(カロリーベース)。
これは、100人の日本人のうち「国産の食物だけで生命を維持できる最大の人数」を示した数字。
つまり、日本人100人のうち少なくとも62人は、国産の食物だけでは生命を維持できないのが現代の日本である。
台湾有事で台湾周辺海域が封鎖された場合、日本の食物自給率は直ちに9.2%になるという試算も存在する。

都道府県別食物自給率地図 ©JDBS


2. 日本の1次産業の諸課題のリスト

2-1. 日本の1次産業全体の課題リスト

就業者の高齢化。
後継者不足・新規参入の難しさ。
燃料・肥料・飼料など輸入資材コストの高騰リスク。
収益性の低さ・生産者の価格決定力の弱さ。
小規模・零細経営が多く、スケールメリットを出しにくい。
国際競争力の不足。
気候変動・異常気象による影響。
環境保全と生産性の両立。
合意形成コストが高く、広域的な経営・インフラ整備が進みにくい。

2-2. 日本の農業の課題リスト
  
農業人口は40年で4分の1以下、平均年齢は67歳超。
事業承継が進まず、農地の維持管理が困難になり耕作放棄地が増加。
コメ需要の長期減少(1990年代後半から主食用米需要が大きく低下)。
野菜・果実の自給率低下、畜産物の消費増に伴う飼料輸入増加。
スマート農業には期待が集まるが、ドローン、ロボットトラクタ、精密農業などの導入コストが高い。
6次産業化(加工・販売・観光)は成功例もあるがマーケティング・人材・資本が足りず「やったけど儲からない」案件が多い。黒字化まで平均4.1年。
化学肥料・農薬への依存と環境負荷。
肥料原料の多くを輸入に依存し、特に窒素肥料は実質100%輸入(主として中国)依存。
 価格高騰時に経営を直撃。

2-3. 日本の漁業の課題リスト

世界的に約3分の1の水産資源が「過剰漁獲」とされ、日本近海でも資源悪化が深刻。
日本の水産資源の約半数が「枯渇・不良」と評価される調査もある。
漁業就業者の高齢化・後継者不足。
沿岸漁村から若者が流出し、共同体維持・安全操業が困難。
漁船の燃料価格高騰により、「獲っても儲からない」「遠距離漁場へ行けない」といった問題が発生。
養殖は本来「資源=魚」を増やす手段だが、「飼料価格高騰」「疾患・赤潮・環境負荷」などがボトルネック。
海水温上昇や海流の変化で魚種分布が変動し、従来の漁場が当てになりにくい。 
近隣諸国とのEEZ(排他的経済水域)・漁場利用を巡る摩擦も潜在的リスク。

2-4. 日本人の99.999%が知らない事実

日本の耕作面積(田+畑)が、日本史上最大になったのは1961年で、608.6万ha。
1961年の日本の食物自給率は78%。
現在の日本の耕作面積(田+畑)は、423.9万ha。(令和7年7月15日現在)
現在の日本の食物自給率は38%。
すなわち、日本の耕地面積(田+畑)はこの64年間で69.7%に縮小し、食物自給率は48.7%に縮小した。
この縮小率の不均衡の原因にあるものは

「『基礎的な食』の市場にある農産物には、常に価格下げ圧力が加わる。
 『豊かな食』の市場にある食品は、この価格下げ圧力から免れる場合がある。」

 
 という事実である。
 
食糧安全保障問題と1次産業の諸課題を解決するブレークスルー・ポイントとは

1.「基礎的な食」「豊かな食」という概念  - ブレークスルーへの鍵

「基礎的な食」=「生存するために必要な最低限の食」

「豊かな食」=「生存する『だけ』ではなく、楽しみ・歓び・快楽・文化的多様性を伴う食」


 
世界の「基礎的な食」の市場規模は現在約800兆円。
5年後の2030年には1,026兆円に急拡大すると予測されている。

コメは「激甚災害時に、生きるために炊く」なら「基礎的な食」だが、寿司や懐石料理においては完全
に「豊かな食」の世界の主役となる。あるいは同じ鶏肉でも、激甚災害時のおかゆに入っている鶏肉は「基礎的な食」だが、高級レストランの鶏肉は「豊かな食」の素材となり、その意味づけも経済的価値=
価格も全く異なったものとなる。この意識の「自然な曖昧さ」が、食糧安全保障問題と1次産業の諸課
題を解決するうえでの「見えない障害」となっている。

「基礎的な食」の市場においては、コスト削減・安定供給をどう実現するかが政策課題とされ、すなわ
ち、そこには常に「価格下げ圧力」が存在する。

一方で「豊かな食」の市場では、どう差別化・高付加価値化するかが議論されており、この市場にある
食品は「価格下げ圧力」をしばしば免れている。

•「基礎的な食」の生産拡大による「食物自給率の上昇」を達成すると同時に、「基礎的な食」の市場に属する1次産業の余剰生産物を、いかにして「豊かな食」の市場で競争力のある存在に「変える」ことができるか?
  これが食糧安全保障問題と1次産業の諸課題を解決する鍵となる。


2. 食糧安全保障問題と1次産業の諸課題を解決する「ブレークスルー・ポイント」

「基礎的な食」の市場にあってはその「毒性に直結」し、「豊かな食」の市場にあってはその
  「風味の損壊に直結」する「食物の酸化」の問題を克服する必要がある。

「基礎的な食」の市場にあっては、缶詰やレトルト化などその「保存コスト」を押し上げ、
  「豊かな食」の市場にあっては「食料廃棄というコスト」を生み出す「食物の腐敗」の問題を
  克服する必要がある。

すなわち「食糧の『酸化』と『腐敗』」という問題を同時に解決する必要がある。

「基礎的な食」の市場に属する1次産業の余剰生産物を、「豊かな食」の市場で競争力ある
 存在に「変える」ためには、余剰生産物の加工に際して「食品加工業の最上流ポジション」という
 圧倒的な立場を占めることが重要になる。

• これらが、食糧安全保障問題と1次産業の諸課題を同時に解決するために必須の要件となる。

そして、「余剰生産物」「過剰漁獲」などの言葉が頻用されるこれまでの1次産業であるが、
  「食品加工業の最上流ポジション」にあって、「基礎的な食」の市場に属する1次産業の余剰
 生産物を、「豊かな食」の市場で競争力ある存在に「変える」ことを可能にする新たな
  「イノベーション」は、スケールメリットが機能してこなかったこれまでの1次産業に対して
  「スケールメリットをもたらす機能」を備えていなければならない。

これらすべてを同時に解決可能なイノベーションが「HEHCSプラント・クラスター」である。


HEHCSプラント・クラスターの概略

HEHCSプラント・クラスター概要


「HEHCSプラント・クラスター」によって初めて克服可能となる「これまでの課題」

1. 食糧安全保障問題の最大のアキレス腱である「量」の問題に真正面から取り組むことが、初め
 て可能になる。

日本人が1日に必要とする米は約3万トン、タンパク質は約8200トン。
 1年間ではおおおそ、米は1095万トン、タンパク質は299万トンを必要とする。

食糧安全保障問題の解決のためには、この莫大な「量」の問題と真正面から対峙する必要が
 ある。

「HEHCSプラント・クラスター」は、世界で初めてこの「量」の問題に真正面から取り組む
 ことを可能にする存在である。

2. 基幹栄養資源として「パンガシウス」の日本最大クラスの陸上養殖システムを設置し、大量の
  「栄養資源」を計画的に確保することが可能になる。

「基幹栄養資源」として、炭水化物よりも獲得が困難なタンパク質に注目し、日本最大クラスと
  なる「パンガシウス」の高効率陸上養殖システムによって、大量のタンパク質を計画的に確保
  することが可能となる。

「パンガシウス」は、「白身魚」としてすでに広く日本で食されている。
 回転寿司チェーンではネタとして知られているほか、各種の弁当などに「白身魚」として使用
 されている。

牛肉1kg(骨なし可食部)を得るためには、乾物ベースで飼料25kgを必要とする。
   豚肉1kg(骨なし可食部)を得るためには、乾物ベースで飼料6.4kgを必要とする。
   これに対してパンガシウス1kgの生体重を得るためのFCR(Feed Conversion Ratio : 飼料要求
 率)は約1.2がベストプラクティス(すなわち飼料1.2kgで生体重が1kg増加する)であり、フィ
 レ1kgを得るために必要な飼料は、高性能飼料でおよそ3kg~4kgであり、しかも高性能飼料1kg
 あたりに含まれるカロリーは、牛や豚用の飼料1kgあたりより少なくて済むと考えられている。

パンガシウスは繁殖力が強く、また成長が早く、陸上養殖システムで出荷の目安となる体長
 40cm(体重約1kg)になるまでは、およそ6ヶ月程度が目安である。

単独の大型陸上養殖システムの普及阻害要因である収益性の問題は、「HEHCSプラント・クラ
 スター」にあっては「プラント・クラスター」ならではの「複数の強靱な収益源」で克服する
 ことが可能である。

3. 食糧を「酸化させずに、高効率に大量に安全に、乾燥させる」ことが初めて可能になる。

これまでの食品乾燥の技術ではどれも「酸化」を防ぐことはできず、したがって時間の経過に
 伴い食品が「明確な毒性」を獲得したり、あるいは乾燥処理自体によって「当初から風味が損
 なわれる」などという問題があり、したがって「賞味期限」「消費期限」が必要とされてきた。

これまでの食品乾燥の技術では、十分に乾燥させるのにかなりの時間がかかることもあり、
 したがって一度に大量に乾燥処理を行うことは困難であった。

•「HEHCS」は、世界で唯一のイノベーションである「非酸化高効率大量滅菌乾燥」システムで
 ある。


4.「産業廃棄物」として「コストをかけて処理しなければならないもの」を直接の原料として、
  日本社会が抱えるさまざまな課題解決に資する高い収益性の製品群を生産し、世界の情勢や市場環境の変化に強いサバイバル力を持つ「プラント・クラスター」であること。
 

「パンガシウス陸上養殖プラント」における莫大な量のパンガシウスの屎尿、パンガシウスの
 可食部分以外の部位、「各種ガス生成プラント」における独自のプロセスの結果大量に生成
 される 本来は産業廃棄物としてコストをかけて処理しなければならない物質、余剰ガスなどを
 直接的な原料として、高付加価値の製品群を生産することが可能である。

それらの中には、原料資源も含め100%をこれまで輸入に頼ってきた製品もあれば、有事や激甚
 災害に際してのライフラインの崩壊時にも「HEHCSプラント・クラスター」を稼働させるエネ
 ルギー資源になるものもあり、また、1トンあたりおよそ2400万円~8000万円(2026年1月の

 為替レート)で取引される高品質の「高機能素材」もある。

結果として「HEHCSプラント・クラスター」は、世界の情勢や市場環境の変化に強いサバイバ
 ル力を持つ存在であることが実現する。

5. 世界でも最高クラスの安全性・安定性・エネルギー効率・資源効率等を実現可能であること。

日本国内はもとより、全世界の「HEHCSプラント・クラスター」のすべての要素は、AIに裏打
  ちされた「HEHCS統御システム」によって、JDBSのメインフレーム・コンピュータに常時
  モニタリングされ、統御される。

「HEHCS統御システム」は、ハードのみならず品質管理プロセスも含めた全プロセスをAIによっ
 て統合的に統御し、絶えざるバージョンアップにより、安全性、安定性、エネルギー効率、
  資源効率、省人性、稼働率、ランニングコストの徹底的な低減、耐久性の向上を実現する。

「HEHCSプラント・クラスター」の「栄養資源」に関わる要素は、すべて「医薬品製造GMP」
  に準拠した構造として構築され、徹底した衛生管理が行われる。

当初から教育・普及啓蒙を目的とした安全な「見学体験ゾーン」を「HEHCSプラント・クラス
  ター」内に構築し、各種の教育プログラムを整備する。

6. 有事や激甚災害時にも真価を発揮しうる強靱な「プラント・クラスター」であること。

「パンガシウス陸上養殖システム」の中の「バイオガス生成プラント」、「HEHCS備蓄システ
  ム」の中の「蓄電プラント」「余剰ガス備蓄プラント」、「HEHCS緊急用ガス備蓄システム」
  等によって、有事や激甚災害時にも可能な限り真価を発揮しうる体制を実現する。

「HEHCSプラント・クラスター」は、免震構造システムの上に構築される。

すべての「HEHCSプラント・クラスター」にはシェルターを標準装備として「HEHCSプラン
  ト・クラスター」に勤務する者の安全を図るとともに、業務遂行に十分な水・食糧そのほかの
  資源を備蓄する。

「HEHCSプラント・クラスター」と、地域の主要幹線道路や港湾までを結ぶ地域に、豊臣秀吉
  の「備中大返し」を実現させたシステムである「御座所」を参考にした「物資等集積-運搬中継
  システム」を、地元地域・自治体等と協力して実現する。

7. 生物圏と地球環境の「水サイクル」に注目し、水資源を最大効率で活用する「プラント・クラ
  スター」であること。

これまでのあらゆる「食品乾燥技術」においては、原料の乾燥に伴って水蒸気として食品から
 抜けていく「水」については、これを自然に大気中に放出していた。

水資源の世界的な獲得競争が行われている現在、特に世界で初めて「非酸化高効率大量滅菌乾燥」が可能となる「HEHCSプラント・クラスター」にあっては、乾燥に伴って抜けていく「水」について、「生物圏と地球環境の『水サイクル』」の観点から、徹底的に補足して最大効率で活用する仕組みとなって
いる。

8.「HEHCSプラント・クラスター」は、「安全保障貿易管理体制」の規準に基づき厳重に機密管理されるため、結果として 高い参入障壁を構築することが可能である。

1993年の「対共産圏輸出統制委員会(ココム)」解散後から、それに換わるものとして国際的
 に構築されてきた「安全保障貿易管理体制」がある。

 ※ 経済産業省 安全保障貿易管理
   https://www.meti.go.jp/policy/anpo/

世界で唯一のイノベーションである「HEHCSプラント・クラスター」の「HEHCS中核システ
  ム」、就中「非酸化高効率大量滅菌乾燥プラント」の独創的な8つの段階から成る装置群=
  核心的構成要素は、いのちをつなぐための大量の食糧・栄養資源を取り扱う世界で唯一の機構
  であることから、その機構に関わる情報はすべて「安全保障貿易管理」に係る厳重な機密事項
  であると考えられている。

国内外の特許はこれを取得すべく作業が進んでいるが、「『安全保障貿易管理』に係る厳重な
  機密事項」であることが常に配慮され、優先される。

このことが「HEHCSプラント・クラスター」が実現する事業領域への、高い参入障壁となる。

9. スケールメリットが機能してこなかったこれまでの1次産業に「スケールメリット」をもたら
  すことが可能になる。

「余剰生産物」「過剰漁獲」などの言葉が頻用されてきたこれまでの1次産業であるが、
   「HEHCSプラント・クラスター」は「食品加工業の最上流ポジション」にあって、「基礎的な
   食」という「常に価格下げ圧力に晒されている市場」に属する1次産業の余剰生産物を、
 「豊かな食」の市場で競争力ある存在に「変える」ことを可能にする。

・「HEHCSプラント・クラスター」は、スケールメリットが機能してこなかったこれまでの
  1次産業に対して、「スケールメリットをもたらす機能」を備えている。

「HEHCSプラント・クラスター」各論

●「パンガシウス陸上養殖システム」

パンガシウス陸上養殖システム ©JDBS

日本の2023年度の陸上養殖出荷量は6,392トンであり、日本の魚介類「市場」(国内消費仕向
 量)約 652万トンのうち、陸上養殖は量ベースで 約 0.1%。

  • 現在、日本の個々の陸上養殖プラントで稼働しているもののうち最大規模のものは、近い将来に
    年6000t 台の水揚げ量を目指している。
  • 現在、日本で計画中あるいは建設中の陸上養殖プラントで最大規模のものは、年9000tから年
    1万t 程度を目標としている。
  • 日本人が1日に必要とするタンパク質8200t を得るためには、年15万tクラスの陸上養殖プラントが必要になる。
  • JDBSの「HEHCSプラント・クラスター」における「パンガシウス陸上養殖システム」において
    は、まずは年1万t クラスの陸上養殖プラントを設置する。
  • その場合「直径30m×水深5m円形」の陸上養殖タンクが36基(配列 3×12あるいは4×9、6×6)必要であり、「パンガシウス陸上養殖プラント」に必要な面積は約5.1ha~5.25haとなる。
    これは東京ドームの1.1倍、東京駅のプラットフォーム部分の1.1倍、日比谷公園の約3分の1に
    相当する広さである。
  • 日本デジタルバイオサイエンス株式会社(JDBS)の本社が置かれている立川市は、有事や激甚災害などで東京の都心部が壊滅状態になったときに、政府の22機関が移転してその機能を存続させる「日本の最後の砦」である。
  •  立川の国立昭和記念公園は180ha(開園部分は169.4ha)、約240~250店舗が入る西東京エリ ア最大級の大型商業施設である「ららぽーと立川立飛」は、敷地面積は約9.4ha、延床面積は
     約15.4ha、店舗面積は約6haである。
  • 陸上養殖プラントの規模が大きければ大きいほど、パンガシウスの屎尿の量は莫大となり、「化学肥料・有機肥料生成プラント群」および「バイオガス生成プラント」のための原材料の供給量が増える。すなわち「HEHCSプラント・クラスター」の持つ「スケールメリットが機能してこなかったこれまでの1次産業に対して『スケールメリット』をもたらす機能」は、「HEHCSプラント・クラスター」内においても同様の機能を持つ。
  • 「化学肥料としての窒素・リン酸」の日本の自給率は実質(資源ベースでは)0%。
     100%輸入に依存している。
  • 「堆肥・汚泥なども含めた『リン肥料トータル』」では、すでに25%くらい国内資源で賄われており、政府は2030年までこれを40%に引き上げることを目標としている。
  • 国際情勢による最近の各種肥料の価格高騰が現在、日本の1次産業の収益性を圧迫している。
  • すなわち「HEHCSプラント・クラスター」においては、本来は産業廃棄物としてコストをかけて処理しなければならないパンガシウスの大量の屎尿を直接の原料として、日本の1次産業の課題解決に資する各種肥料を生産することが可能である。
  • 日本の国内外の陸上養殖システムを精査したが、現時点で「HEHCSプラント・クラスター」の
    「パンガシウス陸上養殖システム」における各種肥料のフルラインナップの「化学肥料・有機
    肥料生成プラント群」と同等のプラントを実装しているものは、ひとつも見当たらない。

部分的なものや、ハイドロポニックス(水耕栽培)向けの肥料に特化したアクアポニックス

 (陸上養殖+水耕栽培)的な試みは散見される。

●「原料バッファーシステム」

原料バッファーシステム ©JDBS

・「パンガシウス・トランスポート プラント」では以下の工程が実施される。


 ①活け締め前にHEHCS独自の特殊なタンクで1~2時間過ごさせ、活け締めなどに伴う活性
   酸素の大量発生をブロックすることを可能にしておく。
 ② その後、低温誘導
 ③
独自の超音波洗浄システム(低温)
 ④ フィレ化機:頭落とし・腹開き・フィレ化の自動連結。
                       サイズ帯やスループット(例:30–60 尾/分)で選定。
 ⑤ X線骨検出:サーボ同期の多段X線+骨特化アルゴリズムを「ハイケアゾーン」に配置。
           ライン統計(ボーンレート、通過品質)を可視化。  

 ⑥ トリミング自動化:ビジョン+ロボット、もしくは水ジェットでの高速・非接触整形。
                                魚肉の弾性特性に相性が良い手法として実用化進行中の領域。  

 ⑦ 寄生虫検査:基本的に陸上養殖では重要性は低い。
         標準は「キャンドリング(透過灯)+目視」だが、AI化が進んでおり、将来的
         にハイパースペクトルなどの補助検査で自動化の余地もあり。
 ⑧ 洗浄・除菌:洗浄水塩素10 ppm(ライン洗い)をベースに、PAA(過酢酸)10–150 ppmの
           短時間浸漬は微生物低減の有効性が複数の研究で示唆されている。
           濃度・残留基準は国内法に合わせてバリデーション必須。
 ⑨ 最終超音波洗浄 


衛生:温度・化学剤濃度・骨検出をCCP(Critical Control Point)化し、RECP(Resource
    Efficient and Cleaner Production:資源効率・クリーン生産=省水・省エネ・廃水適正
    化)で運用を強化。
 
            ※ RECPとは「資源の有効な利用の促進に関する法律」(以下、リサイクル法)に
      基づく、企業が自主的に行う省資源・省エネ・省廃棄の活動のこと。
      法律で定められた具体的な活動ではなく、各企業が目標を設定し、その達成を目指
      すための取り組み。


・ 世界の長寿社会は「発酵食」を常食する習慣を持つ。乏しい栄養素しか含まない食材であって
  も、これを発酵させることで、細菌が持つ生合成機能を利用してさまざまな栄養素を作り出さ
  せ、豊かな栄養素を含んだ食材に変化させることが可能となるからであると考えられている。

したがって「HEHCSプラント・クラスター」の「原料バッファーシステム」においては、
 「発酵プラント」をメインに据える。

東南アジアの魚醬などの場合は数ヶ月かけてタンパク質の分解過程などを行うが、発酵に関し
  て深い文化と伝統技術を持ち、また発酵過程について早くから科学的な研究が行われてきた
  日本においては、72時間程度でその過程を終えることができる菌種と発酵の方法が発見される
  などの優位性が存在する。この圧倒的な国際競争力もまた「発酵プラント」をメインに据える
  理由である。

「発酵プラント」で製造された発酵食品は、製品として出荷される場合もあれば、「HEHCS
  中核システム」に運ばれて、慈味栄養豊かな「発酵系栄養資源」とされ、それ自体がさらに
  製品化されたり、あるいは、ほかの栄養資源とブレンドされて、別の栄養資源製品に加工され
  たりなどする。

皮・骨・ハラミ・浮袋・肝などは、別プラントでコラーゲン、シーズニングパウダー、魚油、
  魚粉等に加工が可能である。したがって地域の需要に応えて、これらの製造プラントを追加
  することも可能な体制とする。

「その他原料受け入れ口」は、地域の農家の余剰生産物や、廃棄するしかない牛乳、あるいは
  地域の漁港での過剰漁獲分や未利用魚など、パンガシウス以外の原料を受け入れるための機構
  である。

「HEHCS 中核システム」

HEHCS中核システム ©JDBS

•「HEHCS中核システム」、就中「非酸化高効率大量滅菌乾燥プラント」の独創的な8つの段階
  から成る装置群=核心的構成要素に関わる情報はすべて、「安全保障貿易管理」に係る厳重な
  機密事項であると考えられている。

•「HEHCS中核システム」は
  ①「HEHCS 前処理サブシステム」内の「前処理プラント」群
  ②「発電プラント」
  ③「ボイラープラント」
  ④「各種ガス生成プラント」
  ⑤「高エネルギーガス生成プラント」
  ⑥「非酸化高効率大量滅菌乾燥プラント」(HEHCS)
 で構成される。

• 中核となる「非酸化高効率大量滅菌乾燥プラント」とその周辺の接続領域は、医薬品製造GMP
 基準に準拠した最高度の衛生環境を実現する。

•「栄養資源」の生成過程において「酸化」を阻止するためには
   ① 細胞質内の「酵素反応による酸化」プロセス
   ② 個体の恒常性の急変や死、組織・細胞の破壊に伴って大量に放出される「活性酸素」
  の両方を強くブロックする必要がある。
  そのための徹底したプロセスが「HEHCSプラント・クラスター」および「HEHCS中核システ
  ム」には組み込まれている。

•「HEHCSプラント・クラスター」就中「HEHCS中核システム」の随所に、日本ならではの高度
  な素材・材料および技術を採用することにより、安全性、安定性、エネルギー効率、資源効率、

  省人性、稼働率、耐久性の向上の面で圧倒的優位を確立するとともに、ランニングコストの低
  減を徹底的に図る。

• これにより、HEHCSおよびHEHCSプラントの概要についての情報が一定程度は一般化したと
 しても、「栄養資源」の生産効率と品質、安全性において圧倒的に優位であるほか、減価償却
 費が大きくランニングコストが安いという点で、ユーザーの収益確保に貢献できる。

• 隣接して「HEHCS備蓄システム」と「HEHCS緊急用ガス備蓄システム」が設置され、有事や
 激甚災害時にも真価を発揮しうる体制を実現する。

•「HEHCS備蓄システム」内の「蓄電プラント」は、有事や激甚災害などによるライフラインの
  崩壊時にも「HEHCSプラント・クラスター」が稼働することを実現するためのプラントである。

• ただし、土地の広さや地域性など諸条件が整っていれば、「HEHCSプラント・クラスター」の
 外部の電力系統、すなわち「送電網・配電網」に接続した、一定程度以上の規模の蓄電池
 プラントとしてこれを建設・保有・運用し、現在 日本の国策となっている「系統用蓄電池事業」
 を営んで、長期間にわたり比較的安定した収益を上げることも可能になる。

• それは「HEHCSプラント・クラスター」が、ライフライン崩壊時に「HEHCSプラント・クラ
 スター」自身のみならず、その近隣の地域社会にもレジリエンス・パワーを供給することが可能
 になることを意味し、まさに「HEHCSプラント・クラスター」の精神と事業理念とに合致する
 ものであると考えている。

• 一般に、系統用蓄電池事業では、「電力系統」すなわち「送電網・配電網」に接続した大規模
 な蓄電池プラントを建設・保有・運用し、電力の需要と供給のバランスを調整したり、再生
 可能エネルギーの発電量の変動を吸収したりすることで「電力系統の安定化」に貢献し、その過程で

  ① 電力量(kWh)の時間シフト
  ② 調整力(ΔkW)の提供
  ③ 将来の供給力(kW)の確保

 といった複数の「電力の価値」を、制度市場や契約を通じて収益化する。

• 日本では主に、

  ① 卸電力市場:JEPX(Japan Electric Power Exchange)
          一般財団法人 日本卸電力取引所 ▷ https://www.jepx.jp/

  ② 需給調整市場:EPRX(Electric Power Reserve Exchange)
           一般財団法人 電力需給調整力取引所 ▷ https://www.eprx.or.jp/

  ③ 容量市場:OCCTO(Organization for Cross-regional Coordination of Transmission
               Operators)
         電力広域的運営推進機関 ▷ https://www.occto.or.jp/

 などの制度市場がある。

• 一般的な大規模蓄電池事業で、出力50MW/容量150MWh(3時間)の系統用蓄電池事業の場合

 (1) 建設費のラフ目安(kWh×単価)

   公開資料の単価:システム5.4万円/kWh+工事1.4万円/kWh=6.8万円/kWh をそのまま適
   用すると、150,000kWh × 68,000円 ≒ 102億円。

 (2) 容量市場の年間収入イメージ(kW×約定価格)

   東京:14,812円/kW(2028年度向け)を仮に適用すると、
   50,000kW × 14,812円 ≒ 約7.4億円/年。

 (3) 卸市場アービトラージの粗利イメージ(価格差×kWh×回数)

   価格差10.61円/kWh(基準)・1日1サイクル・年365回と仮定すると、

   10.61 × 150,000 × 365 ≒ 約5.8億円/年(粗い粗利)。 ※効率ロスで下がる。

 (4) 需給調整市場のイメージ(円/ΔkW・h×ΔkW×h)

   例えば10円/ΔkW・hで、50,000ΔkWを3時間ブロック落札なら、

   10 × 50,000 × 3 = 150万円/ブロック。(実際は商品要件・落札率・拘束時間が効く)


• 出力2MW/容量8MWh の系統用蓄電池事業では、初期投資6億円。15年の表面運用利回りは
   東電管区内で年利換算で15 %を超え、IRRは30%前後の水準が見込まれるとする試算もある。
  ※ IRR(Internal Rate of Return:内部収益率)= 将来のキャッシュフローを現在の価値に
    換算して、精度高く投資全体でどれだけのリターンがあるかを表したもの。


家庭やオフィス、工場の「自家消費用蓄電池」(停電対策・電気代削減が主目的)と違って、
 「系統用蓄電池事業」では「電力システム全体の安定化・効率化」が主戦場になる。
 この考え方は、「HEHCSプラント・クラスター」全体を構成する各システムへの電力供給の
 安定化・効率化の実現にも応用することができる。